その他 「日中韓FTA国際セミナー」申鳳吉三国協力事務局長による祝辞(2012年9月19日) 2012.09.19
日中韓三国協力事務局、韓国対外経済政策研究主催 「日中韓FTA国際セミナー」
2012年9月19日、ソウル・ウェスティン朝鮮ホテル

日中韓三国協力事務局
申鳳吉(シン・ボンキル)事務局長

本日、このような意義深い国際セミナーで祝辞を述べさせていただき、光栄に存じます。

現在、われわれ三国が困難な状況に直面しているまさにこの時期に、三国経済協力の将来的な枠組みが議論されることは、大変意義深くかつ時宜を得たものと思います。

日中韓FTAへ向けた取り組みは時期尚早であると思われるかもしれません。しかし、三国間の枠組みは、二国間の軋轢とは画したいわば聖域であるべきなのです。そのようにしてこれまでの三国間協力は形作られてきたのであり、またそれこそが三国協力事務局の存在意義なのです。たとえどんな困難が立ちはだかろうとも、三国は協力を進めるという三国の強い政治的意思の表れが、三国協力事務局なのです。

皆様ご承知の通り、いまや日中韓の三国は世界経済において主要な位置を占めるに至りました。三国の総人口は15億人に及び、これは世界総人口の21.9%を占め、また三国のGDPの合計は世界全体の20%にあたります。日中韓三国は互いに主要な貿易相手国となっています。このような状況を鑑みれば、これら3つの主要経済大国間の協力及び統合が、三国全てにさらなる経済利益をもたらすという見方はきわめて自然であり、こうした事実自体、日中韓FTA形成の論理的根拠をなしています。

さらに、 今日の世界経済はよりグローバル化が進展しており、全ての国々はこの渦巻くグローバル経済における競争に組み込まれざるを得ないのだということを私たちは心に留めておくべきでしょう。私たち