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【三国の研究機関】シリーズ1:中国- 外交学院日中韓協力研究センター

 

1.貴研究機関の特色は何ですか?

2013年3月、外交学院は、日中韓協力を発展させるため、三国間の人文交流とシンクタンクの協力を強化し、三国協力に対して知識面でのサポートを提供するため、中国外交部の承認を得て、「日中韓協力研究センター」を設立しました。当センターは、中国国内で初めて政府当局から認可を受けた、日中韓協力研究に特化したシンクタンクです。 

当センター設立後、中国外交部や日中韓三国協力事務局の協力を得て、外交学院主導で、中国国際貿易促進委員会吉林省委員会、山東大学、上海外国語大学、中国人民大学、大連外国語大学、江西師範大学などに相次いで日中韓協力研究センターが設立されました。現在、中国国内のセンター間でのネットワークがほぼ構築され、各センターはそれぞれの特色を生かし、各分野に焦点を当て緊密に連携しながら活動しています。こうして、国内のリソースをより適切に活用することで、国内の関連研究機関の共同革新に資するとともに、三国協力に対して知識面でのサポートを提供しています。各センターの主な機能としては、国際会議の開催、学者や青年交流の実施、各種研修の実施、日中韓協力の重要戦略・政策的課題に関する研究活動などが挙げられます。

 

2.貴研究機関における日中韓に関する研究にはどのようなものがありますか?これまでの成果について教えてください。

(一)学術活動 

1.日中韓人文交流フォーラムを3回開催(2014、2015、2016)。

2.日中韓メディア協力対話を2回開催(2014、2015。第1回は日中韓三国協力事務局(TCS)との共同開催)

3.日中韓協力研究センター合同会議を2回開催(2014、2015、2016)。このうち1回は、日中韓協力研究センター及び日中韓三国協力研究所連合研究拠点合同会議(2016)

4.東アジア協力国際学術セミナーを開催(2014、2015)

5.日中韓協力ダイアログを3回にわたり主催・出席(韓国・東アジア財団、日本・国際経済交流財団の共同主催、2014、2015、2016)

6.日中韓ユース・サミットに人員を派遣・出席(2015)

7.日中韓三国協力研究所連合(NTCT)国別代表者会議に出席・主催(2016、2017)

8.日中韓賢人会議の関連議題の設定及び準備段階の文書作成作業に3年連続で参加(2014、2015、2016)

 

(二)担当テーマ

1.「日本が『一帯一路』に対して提唱する政策の変遷及びその動向」中央高等教育機関基本科学研究業務費特別助成金受給、2017

2.「東アジア経済共同体における日中韓協力」、ボアオ・アジア・フォーラム中国側合同会議の依頼テーマ、2016

3.「北東アジア情勢:現在の情勢、今後の動き及び対策・提案」、ボアオ・アジア・フォーラム中国側合同会議の依頼テーマ、2014

4.「日中韓賢人会議を活用した日中韓協力の促進」ボアオ・アジア・フォーラム中国側合同会議の依頼テーマ、2015

5.「日米によるメコン川流域への支援モデル及び特徴」、中国・ASEAN研究所連合の特別資金研究プロジェクト、2015

6.「日本の海洋国家戦略的背景における台湾政策及び日台関係」、中央高等教育機関基本科学研究業務費特別助成金受給、2016

7.「中国対韓国経済貿易戦略」、商務部「第13次5カ年計画」研究テーマ・サブテーマ、2015

8.「日豪の中国・海のシルクロードに対する反応」、中国・ASEAN研究院科学研究プロジェクト、2014

9.「日本の海洋国家戦略―思想の源流、現代での実践及びその政策的含意」、中央高等教育機関基本科学研究業務費特別助成金受給、2015

10.「日中米三国関係と中国・ASEAN関係の影響に関する研究」、中国・ASEAN研究院の科学研究プロジェクト、2014

11.「能動的世界の多元的バランサー―米国の戦略的東アジアシフトの背景における日豪の対中戦略比較研究」、中央高等教育機関基本科学研究業務費特別助成金受給、2013

 

3.三国協力は今後どうあるべきで、どのような研究が必要とお考えになりますか?貴研究機関における今後の研究計画を教えてください。また、そこで日中韓三国協力事務局(TCS)に求められる役割とは何でしょうか?

目下、日中・中韓・日韓関係には明らかな改善の兆しが現れていますが、その基盤は堅固なものではありません。特に、三国首脳が協力を推進するという政治的意図や政治的決断を未だ表明しておらず、北東アジア情勢は予断を許さない状況にあります。そのため、今後の三国協力には、なおも大きな不確定要素が存在しています。 

(一)主な期待事項

1.現時点で三国が最優先事項として取り組むべきことは、日中韓サミットを再開し、両国間の関係悪化を理由に中断せず、着実に枠組みを定めること。これを三国の戦略的コンセンサスとすべきである。

2.日中韓自由貿易協定(FTA)をさらに推進すること。日中韓FTAは、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の後に実現すると思われる。各国は現在、2017年内のRCEP発効を目指しているが、依然としてその気配はない。しかし、RCEPの実現は日中韓FTAの交渉にとって間違いなくプラスに働く。

3.機能分野、持続可能な開発、人文社会などの分野における協力を引き続き拡大し深めていくこと。

4.三国は朝鮮半島の危機管理メカニズムについて検討し、北東アジア地域の安全を維持していくべきである。

(二)必要な研究分野

1.日中韓三国それぞれの関心事や役割を客観的、系統的に整理するため、北朝鮮核問題への危機対応やその解決を目指した政策に関する研究協力を実施。

2.日中韓FTAが推進する実務戦略。

3.日中韓協力において政治的、経済的、国民感情の悪循環という問題をいかに克服するか。経済・人文科学分野の独立性と強靭さをいかに強化し、政治的影響をどのように減らし、回避するか。

4.北東アジア地域の協力及び統合という「大理論」について検討し、地域間協力を牽引すること。

5.日中韓協力をいかに促進していくか、10+3、10+1、アジア太平洋経済協力(APEC)、RCEP、東アジア首脳会議(EAS)等との協調・協力に関する問題点。

(三)TCSとの協力の方向性

1.TCSとの連絡体制のシステム化を進め、専門家・学者の業務上の定期的な相互訪問、学者同士の短期交流を実現。

2.日中韓協力の動向・発展、主な方向性、課題等について定期的に意見交換することにより、各日中韓協力研究センターがより狙いを定めた共同研究の実施を推進。

3.トラック1.5やトラック2の活動、学術会議等の共同開催。

4.TCSと三国協力に関する重要課題について共同研究を実施。互いの優れた部分を補完し、三国協力を推進する共同研究レポート、白書、政策提言等を発表、提出することで、社会的影響力の拡大を図る。

5.状況が許せば、学者の代表者を何らかのトラック1の活動に参加させる等、TCSのルートを通じてトラック1の協力強化を図る。



秦亜青(ちん・あせい)

1953年10月生まれ、中国・山東省淄博市出身。教授、博士課程指導教員。中国・山東師範大学外国語部にて学士学位(言語学)を取得(1982)。中国・北京外国語大学国連通訳者養成学部修士課程を修了(1983)。米ミズーリ大学政治学部にて修士学位(政治学)取得(1987)。同大学政治学部にて博士学位(政治学)取得(1994)。1984年から外交学院で教職に就き、英語学部の副主任、主任、院長助手、副院長、党委員会書記を歴任。主な研究分野は、国際関係理論、中国外交等。現在、外交学院院長と中国外交培訓学院院長、中国国際関係学会常務副会長、外交学院日中韓協力研究センター主任を兼任。「外交評論」編集主幹。主な著作は、「覇権システムと国際的衝突」、「権力・制度・文化」、「関係とプロセス―中国国際関係理論の文化構築」、China’s New Diplomacy等。 

 

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